法人税の税率は所得税よりも安い?

法人税の税率は所得税よりも安い?
知っておきたい3つのポイント


個人事業主は所得税、法人は法人税を納税することになっています。そして、所得税は所得金額に応じて7区分の税率が設定されているのに対し、法人税は一律の税率が適用されます。そのため、個人事業主の税率よりも法人税の税率のほうが安くなるポイントがあるのです。今回は、
・現在の法人税の税率
・これまでとこれからの法人税率の推移
・ここだけの話、所得税よりも安いのか?
の3つについて解説していきます。

|-現在の法人税の税率は何%?
平成28年4月以降に事業年度を開始する法人税の税率は、以下のとおりとなっています。
※今回は一公益法人や医療法人、協同組合は省いて、一般法人と中小法人で解説しています。

法人の種類 法人税率
資本金1億円以下の中小法人で年間所得金額800万円以下 15%
資本金1億円以下の中小法人で年間所得金額800万円を超えた部分 23.4%
普通法人 23.4%

注意点としては、年間所得金額が800万円以下の中小法人の法人税率は15%ですが、資本金が1億円以下の中小法人であったとしても、資本金5億円以上の大企業と完全支配関係のある子会社の場合は、23.4%の法人税率が適用されることがあげられます。

|-法人税の税率はどのように推移しているのか?
法人税率は昭和59年の43.3%をピークに、年々減少傾向にあります。現在23.4%となっている普通法人の税率ですが、平成30年4月以降に開始する事業年度からは、さらに0.2%引き下げた23.2%が適用される予定となっています。ただし平成30年4月以降の中小法人の税率は19%への引き上げが予定されており、全体のバランスを考慮しながら税収を確保しようとする動きがみてとれます。

そして法人が負担する税金は、法人税だけでなく法人事業税や法人住民税もあります。法人税が軽減されているからと安易に法人化するのではなく、法人税に法人事業税と法人住民税を合わせた法人実効税率を意識しながら検討していくようにしましょう。

|-所得税よりも安いのか?
所得税は累進課税となっているため、所得金額によって7区分の税率が設定されています。しかし法人税は基本的に一律であるため、所得金額によっては所得税よりも法人税のほうが確実に安くなります。

<所得税率と法人税率の比較表>

所得税 税率 法人税 税率
195万円以下 5% 所得金額800万円以下の中小法人 15%
195万円超~330万円以下 10%
330万円超~695万円以下 20%
695万円超~900万円以下 23%
900万円超~1,800万円以下 33% ・中小法人で年間所得800万円を超えた部分
・普通法人
23.4%
1,800万円超~4,000万円以下 40%
1,800万円超~4,000万円以下 45%

まとめ
現在の法人税率だけでなく今後の動きも視野に入れると、法人税率はますます引き下げられることが予想されます。だからといって法人実効税率を考慮せずに安易に法人化すれば、重い納税負担に耐えられなくなってしまうかもしれません。「法人化しなければよかった…」と後悔しないためにも、これらのポイントをおさえることが大切です。

参考URL
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2016_4/pdf/03.pdf
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/082.htm
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2015/151217ZeiseiKaisei.pdf

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