免許皆伝 会計事務所の実践ノウハウ
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そのビジネス、大丈夫? ~ちょっと待て! 早まる前にもう一度~


失敗するハズがない…の9割が失敗
事業を始める前、表現しようのない高揚感を感じるものです。実際に事業計画書や収支計画書を作ると、「こんなに儲かって良いのかな?」というくらいの数字が並びます。しかし実際に事業を行ってみると、十中八九は計画の半分も達成できません。「現実」を味わうこととなります。
「失敗を経験して、そこから這い上がってこそ、経営者の仲間入りだ」と先人は諭すところでしょうが、できることならば、失敗せずに事業の立ち上げを成功させたいというのが、これから事業を行う方の切なる願いでしょう。

ポイント
1. 業界での丁稚奉公は必須
2. ニュービジネスでの起業は特にリスクが高いと覚悟
3. 給与収入がある間の準備が、会社設立後を左右

1. ニューサービスでは採算が2 年は取れない

旺盛なベンチャースピリットに背中を押され、斬新なニュービジネスを始めるという場合、まず2年は採算が取れないくらいの前提で臨む必要があります。厳しいことに、2年で芽が出るか否かはまた別の話で、結局撤退を余儀なくされるケースも十分あります。
私財を投げ出し、命を懸けてニュービジネスに取り組む……のは止めた方が賢明です。
もちろん世の中には一握り、ニュービジネスで起業し成功を収める経営者がいることも事実ですが、ここでは1%以下しかない成功を目指すのではなく、せめて「50%の確率で無事に事業を軌道に乗せるための勘所」にスポットを当てていきたいと思います。

2.丁稚奉公は経営者になるための入場キップ

飲食業、アパレル小売業、保険代理店業、自動車販売業など、どのような事業を始めるにしても、その業界の実態を肌身で感じ取り、勝負できるという見極めが絶対条件ではないでしょうか?
そのためには、勉強を目的に、そのビジネスの全体が見渡せる規模の会社で修行することは必須だと言えます。修行する会社は大きすぎても小さすぎてもダメです。修行期間が1~2年であれば、起業から5年以内で追いつくことができそうな会社、3~5年であれば、10年以内に追いつくことができそうな規模の会社がよいでしょう。
新卒の場合は、大手企業で30歳くらいまでに、大きくても小さくても独立採算制のプロジェクトを任せてもらえるようなところが最適です。
大手企業の看板に頼らずどこまでできるか不確実性が増しますが、それ以上に大切なビジネスの基本を習得でき、優秀な同僚や上司に囲まれて、鍛えられれば、将来余りあるお釣りが出るでしょう。
いずれにしても、起業したいと漠然と考えている人は、アルバイトでもかまわないので、さまざまな業種を経験し、起業したい業種を見極め、丁稚奉公をしてください。急がば回れです。

3.やっとスタートライン

業界について知識と経験を身につけ、資本金を工面し会社を興した時点が起業のスタートラインです。
しかし成功する起業家というのは、このスタートラインに立った時点で、すでに普通の起業家とは一味違います。起業して最初から軌道に乗せられるか、普通(!?)の起業家らしく失敗するかは、スタートラインでどのような道を歩むのかに見えています。
綺麗に舗装された道なのか、それとも文字通りイバラの道なのか……。成功を収める起業家は、会社を興す前に、
 営業活動
   マーケティング
   見込み客の発掘
   売上を得るための事業パートナーの発掘
の中で必要と思われることには着手し、最低限の目処をつけています。
ポイントは、「起業して最初の数ヶ月でどれだけの月間粗利を計上できるか」目処がついているかということです。
逆の見方をすると、このような事前準備が済んでいないようなら、起業は時期尚早なのかもしれません。当たり前ですが、起業すると誰も給与を支払ってくれません。給与をもらっている環境でどれだけの事前準備ができるかというポイントは、非常に重要です。

4.近年のベンチャービジネスモデルの功罪

新興企業が短期間で株式公開できるようになった2000年頃から、「自己資金と金融機関借入れで事業を立ち上げ、軌道に乗せる」という、基本的なアプローチとまったく違うビジネスモデルが誕生しました。
株式会社を設立し、事業計画や試作品を作成するところまで何とか自己資金で賄い、その先はベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの投資資金を受け入れることで、事業資金を確保し事業を軌道に乗せていくという手法です。
これは、起業しようとする経営者の基本的な考え方を大きく変えてしまいました。「ビジネスや商品を創り出し、世の中に受け入れられるか」を考えるのではなく、「いかに将来性のあるビジネスモデルや商品の試作品を創り出せるか」を必死に考える起業家がとても増えました。
当然のことながら、首尾良く事業資金を手にし、起業家がイメージしたビジネスを世に出せたとしても、それが高い評価を得て、収益につながるか否かは、まったくの未知数です。
結果、利益が出せずに、株式公開どころか存続すること自体難しくなり、事業が頓挫してしまうケースも少なくありませんでした。
このようなビジネスモデルが存在することは、事業を始めようという起業家にとっては良いことだと思いますが、基本的なスタイルでいかに事業を立ち上げ軌道に乗せていけばよいのか、について説明していきます。

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