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『支払い』の三種の神器!? ~立て替え払い 振り込み払い、クレジットカード払い~


経理で不可欠な支払業務をどう簡素化するか
事業を始めたばかりの会社の場合、社長個人のお金と会社のお金がごちゃ混ぜになっていることが珍しくありません。しかし経理上はしっかりと区分する必要があります。では、どのように取り扱えば、手間を掛けずに正確な経理処理ができるのでしょうか?
数名以内の会社組織を前提に解説していきます。

ポイント
1. 支払い三種の神器とは、①預金からの出金(仮払い)、②口座振込・ 振替による支払い、③法人カードでの支払いのこと
2. 小口支出のため預金口座から出金したキャッシュは社長への貸付 金扱いにする

1.支払い業務は3つに集約

小口現金を持たないことを前提とすると、会社における支払業務は、

①出金(仮払い)
②振込払い(口座振替含む)
③クレジットカード払い(法人カード)
の3つに集約することができます。

①「出金(仮払い)」は通常、現金で何か購入しなければならない場合や出張前の前渡しのような場合に行われます。ここで一番簡単な考え方として、出金(仮払い)したものは、全額社長が会社から借りたお金として考えることです。その後、領収書をまとめて経理担当に渡して精算することとなりますが、少額の精算は止めてしまいます。これを会社と社長の貸借で表すと、次のようになります。
ピンとこないかもしれませんが、経理担当者は上記の処理はとてもやりやすいのです。出金について、その目的が明確なものと使途不明なものがありますが、その点を経理担当者は一切気にする必要ありません。出金した場合は、社長にお金を貸し付けているという処理をすれば良いだけです。
また経費精算も実際にキャッシュを動かしません。唯一帳簿上の社長に対する貸借残高だけが、増えたり減ったりします。ではいいことだけかというと、1点問題点があります。それは社長が会社の経費支払いを行うために出金したが、その後社長が提出してきた領収書の合計金額が少なかった場合、社長が引き出した金額の全てを経費化できるのではなく、当然領収書のある金額だけが経費となり、出金合計と領収書経費合計の差額は社長が会社から借りている形となってしまいます。
もちろん、実際に社長が借りている場合は良いのでしょうが、社長としては全部経費として使ったはずなのに、差額が出てしまい、経費にはならないし、自分が後で会社にお金を戻さなければならないとなると、釈然としないでしょう。
しかし、この方法は経理処理を簡素化する上で最もお勧めの方法ですので、社長は経理担当者に領収書を渡すまでは、しっかり管理するように意識し、万が一紛失した場合は自分が責任を負う覚悟を持って、臨んでいただきたいと思います。

②「振込払い」は、基本的に取引先が発行した請求書に基づいて、銀行預金口座より支払います。その記録は預金通帳に正確に記録されますので、振込で支払えるものは極力銀行振り込みにするのがよいでしょう。その際、振込みを行う順番に請求書を並べておくと、後日経理担当者が効率的に経理処理することができますので、気をつけましょう。

支払い業務は3つに集約

③「クレジットカード払い」は、法人名義のクレジットカードによる支払いのことです。
社長が接待などで使った経費はこのカードを使います。法人カードを使用するか否かは、どちらでもよいと思われますが、法人カードの利用明細は税務調査にてチェックされるものと覚悟しておいてください。そして個人的な支払いも法人カードに混在する可能性があるようなら、あえて法人カードを作らずに個人のクレジットカードで立替え払いをし、後日精算するほうが良いでしょう。
なお、個人のカードで支払った場合は、その決済代金が会社の預金通帳から振替えられません。すなわち会社から見ると、社長が現金で支払った場合と個人カードで支払った場合は同じ扱いとなります。
したがって、上記分類でいくと、①「出金(仮払い)」の分類となります。

2.月別、そして3つの支払方法別にファイリング

請求書や領収書を「証票書類」といいます。「証票書類なくして経理処理はなし」というほど、証票書類は重要であり、経理や税理士が会計書類を作成したり、税務署が調査するのもこれらの書類なのです。
請求書と領収書に正確に情報が記録され、きちんと管理されていなければなりません。
 経理業務では、上記で述べた

①「出金(仮払い)」
②「振込払い」
③「クレジットカード払い」

の各書類毎に分別されていることがとても大切です。混在していると、大袈裟ではなく経理業務は5倍の時間がかかると考えてください。
では証票書類の整理はどうしたらよいのでしょうか。実は、決して難しくはないのです。支払先別にファイリングする? いいえ、そうではありません。是非、月別及び時系列にファイリングしてください。それも、月ごとに

①「現金立替払い(精算)」
②「振込払い」
③「クレジットカード払い」

の3つに分けることが大切です。
とりあえず、分類したクリアファイルや封筒を用意して、下から上にどんどん入れていきましょう。

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